アーティクル
【展示会レポート】 岡村芳樹個展「明星」
2025年4月30日(水)~5月6日(火)伊勢丹新宿店にて開催された、岡村芳樹個展「明星」に、岡村氏とのコラボレーション作品全10種を展示いたしました。 岡村氏は白を用いて色彩を中和した油絵具の混色で作品をつくり、日本国内のみならず海外にも多数のファンを抱える国際的に活躍をしている抽象画家です。絵画を主軸としながら、イラストレーターやファッションブランドとのコラボレーションなど、ジャンルを超えたご活躍をされています。 今回展示された作品はなんと400点以上。作品たちは色彩ごとに分けて展示されており、暖色から寒色へ、あるいは淡い色から深い色へと会場全体がまるでひと続きのグラデーションのように構成され、一つひとつが独立した作品でありながら会場全体がひとつの大きなインスタレーションのような雰囲気が漂う展示会でした。 会場中心には、今回の個展タイトルにもなっている作品「明星」が展示され、会場全体の象徴として存在感を放っていました。岡村氏は今回の個展に際し、以下のようにコメントしています。 コロナ禍の時代を生き抜いた作家として、今この時代の瞬間は、明けの明星が見えてきた時代であると感じております。 閉塞の時代からの夜明けを、これまで制作してきた数多の絵画の艶めきやきらめきを、ぜひ皆さまにご覧いただきたいです。 (引用:伊勢丹新宿店アートギャラリー 岡村芳樹個展「明星」) 会場入って左手のスペースには、岡村氏と共創した刺繍アート作品が展示され、絵具の艶と刺繍糸の艶、異なる素材の美が共存する空間となっていました。岡村氏によって描かれた原画5点と、岡村氏監修のもとカラーバリエーションを加えながら刺繍作品に展開した作品10点。岡村氏の独特な筆致を刺繍として再解釈し、絵具の重なりや奥行を刺繍で表現した本作品は、多くの来場者の方からのご好評がありました。 会場では岡村氏が来場者一人ひとりに丁寧なご案内をされており、壁に掛けられた作品を手に取って、刺繍糸の繊細な輝きが美しく見えるよう光を当てながら紹介されていました。見る角度や光の加減によって表情を変える刺繍作品に、訪れたお客様からは驚きと感動の声があがっていました。 刺繍を、いちばん身近な、いちばん価値あるものにしていくことを目指す &T と、絵を日常的に見ることを楽しんでもらいたいという岡村氏の思い。2つの信念が重なって生まれた本作品は、多くの来場者と刺繍の世界、アートの世界との距離をぐっと近づけるものとなり、人々の日常に彩りを届ける新しいアートの形がまた一つ示された展示会となりました。
【展示会レポート】 岡村芳樹個展「明星」
2025年4月30日(水)~5月6日(火)伊勢丹新宿店にて開催された、岡村芳樹個展「明星」に、岡村氏とのコラボレーション作品全10種を展示いたしました。 岡村氏は白を用いて色彩を中和した油絵具の混色で作品をつくり、日本国内のみならず海外にも多数のファンを抱える国際的に活躍をしている抽象画家です。絵画を主軸としながら、イラストレーターやファッションブランドとのコラボレーションなど、ジャンルを超えたご活躍をされています。 今回展示された作品はなんと400点以上。作品たちは色彩ごとに分けて展示されており、暖色から寒色へ、あるいは淡い色から深い色へと会場全体がまるでひと続きのグラデーションのように構成され、一つひとつが独立した作品でありながら会場全体がひとつの大きなインスタレーションのような雰囲気が漂う展示会でした。 会場中心には、今回の個展タイトルにもなっている作品「明星」が展示され、会場全体の象徴として存在感を放っていました。岡村氏は今回の個展に際し、以下のようにコメントしています。 コロナ禍の時代を生き抜いた作家として、今この時代の瞬間は、明けの明星が見えてきた時代であると感じております。 閉塞の時代からの夜明けを、これまで制作してきた数多の絵画の艶めきやきらめきを、ぜひ皆さまにご覧いただきたいです。 (引用:伊勢丹新宿店アートギャラリー 岡村芳樹個展「明星」) 会場入って左手のスペースには、岡村氏と共創した刺繍アート作品が展示され、絵具の艶と刺繍糸の艶、異なる素材の美が共存する空間となっていました。岡村氏によって描かれた原画5点と、岡村氏監修のもとカラーバリエーションを加えながら刺繍作品に展開した作品10点。岡村氏の独特な筆致を刺繍として再解釈し、絵具の重なりや奥行を刺繍で表現した本作品は、多くの来場者の方からのご好評がありました。 会場では岡村氏が来場者一人ひとりに丁寧なご案内をされており、壁に掛けられた作品を手に取って、刺繍糸の繊細な輝きが美しく見えるよう光を当てながら紹介されていました。見る角度や光の加減によって表情を変える刺繍作品に、訪れたお客様からは驚きと感動の声があがっていました。 刺繍を、いちばん身近な、いちばん価値あるものにしていくことを目指す &T と、絵を日常的に見ることを楽しんでもらいたいという岡村氏の思い。2つの信念が重なって生まれた本作品は、多くの来場者と刺繍の世界、アートの世界との距離をぐっと近づけるものとなり、人々の日常に彩りを届ける新しいアートの形がまた一つ示された展示会となりました。